【完】ひとつ屋根の下で。
瞼を開いて掛け時計を見ると午前6時。
今日も、早寝早起き。健康な当たり前の、そんな朝。
アタシはけだるい体を起こしてリビングに出た。
「んあー……あ」
大きな欠伸をしている時に初めて台所にヒカルがいるのに気付く。
「でっかい欠伸。色気ないの。あんた、意外に朝早いんだ」
「余計なお世話。つか、あんたこそ朝早いじゃん」
夜な夜な……シてるくせに。とは、口が裂けても言わんが。
「別に。俺は、寝てないだけだから」
ヒカルは平然と言うと、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。