【完】ひとつ屋根の下で。
「もしもーし」
《もしもし、俺だけど、苺もう家に帰って来てる?》
ヒカルの、低めの抑揚のない声が、受話器越しに響いた。
ってか、俺だけど、って振り込め詐欺みたいだな。
「うん。たった今ね。それより、ヒカルは今日何かあったの?飲み会?」
《んーん、実は今、病院にいるんだけど……》
『病院』という単語にビックリしながら、アタシは続きを聞く。
「なんだ、ついに、酒の飲み過ぎで肝臓やったか?」
《違うから。俺じゃなくて……島本の、叔母が、原因不明のまま、病院に担ぎ込まれたらしいんだ》
なんでも、ショッピングモールで島本さんは倒れたらしい。
あれだけ小さくてがりがりな人だから、心配だな。どうしたんだろう。
《もしもし、俺だけど、苺もう家に帰って来てる?》
ヒカルの、低めの抑揚のない声が、受話器越しに響いた。
ってか、俺だけど、って振り込め詐欺みたいだな。
「うん。たった今ね。それより、ヒカルは今日何かあったの?飲み会?」
《んーん、実は今、病院にいるんだけど……》
『病院』という単語にビックリしながら、アタシは続きを聞く。
「なんだ、ついに、酒の飲み過ぎで肝臓やったか?」
《違うから。俺じゃなくて……島本の、叔母が、原因不明のまま、病院に担ぎ込まれたらしいんだ》
なんでも、ショッピングモールで島本さんは倒れたらしい。
あれだけ小さくてがりがりな人だから、心配だな。どうしたんだろう。