【完】ひとつ屋根の下で。
「んー俺、わりかしアンタのこと嫌いじゃないかも……でもやっぱ、他人と住むのはヤだ」



ペットボトルを握って立ち上がるヒカル。言ってることは駄々っ子レベルだな。



「あっそ。でもアタシ、出て行く気はないよ。アンタが出てったら?」



そんなヒカルの背中に投げ掛けた言葉という挑戦状。



「ヤだよ。まあ、2週間以上ここにいたら認めないでもないけど」



「フン、言われなくてもそうするけどね」



それだけ言うと、アタシはテーブルに出てた食パンをかじり、部屋に戻る。



「ヒカルって、変な奴」



だけど、悪い奴じゃないと思えた。ムカつくんだけど。
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