【完】ひとつ屋根の下で。
「ムッツー、カリィ、舞ちーも、そろそろ苺ちゃん解放してやんな?困ってるよ?」



「あ、ヘースケ!」



睦美の肩に腕を乗せたのは、一階の住人のヘースケ。



後ろには同居人の大祐と、相変わらず無愛想なヒカル。



そういえば、今日はサークルに強制参加とか言ってたな。



強制参加という点では、アタシもヒカルも同じようなもんか。



「苺ちゃんはガールズトークとか苦手そうじゃん?」



「だってさー!気になるじゃん!ヒカルさんと住んでる女子だよ!」



膨れる睦美。その頬は、ほんのり林檎色。



あ……もしかして睦美って、ヘースケのこと好きななのか?恋愛に疎いアタシにもわかりやすい。
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