【完】ひとつ屋根の下で。
延々と聞こえるヒカルの刺々しい声。
どこか悲しくて、どこか切なく感じて、怒鳴り声が途切れた瞬間、アタシは無意識に部屋を飛び出した。
受話器を置いたまま、震えてるヒカル。怒っているのだろうか?
いや……違う。ヒカルは荒い呼吸をして、肩を上下に動かしている。何かを恐れ、怯えてる。そんな風に見える。
まるで、身の危険を感じ、自分を守る弱い生き物みたいに、大きな体を震わすヒカル。
「ヒカ……ル?」
「来るな……頼む、来ないで、苺」
アタシを拒んだヒカルの声は、普段はふてぶてしいくらいのヒカルからは考えらんないくらい、ビックリするくらい弱くて、震えてて、アタシ、気付いたんだ。
どこか悲しくて、どこか切なく感じて、怒鳴り声が途切れた瞬間、アタシは無意識に部屋を飛び出した。
受話器を置いたまま、震えてるヒカル。怒っているのだろうか?
いや……違う。ヒカルは荒い呼吸をして、肩を上下に動かしている。何かを恐れ、怯えてる。そんな風に見える。
まるで、身の危険を感じ、自分を守る弱い生き物みたいに、大きな体を震わすヒカル。
「ヒカ……ル?」
「来るな……頼む、来ないで、苺」
アタシを拒んだヒカルの声は、普段はふてぶてしいくらいのヒカルからは考えらんないくらい、ビックリするくらい弱くて、震えてて、アタシ、気付いたんだ。