桜の下の恋心〜2〜
授業中、裕がまだ教科書が無いからと言って私の教科書を二人で見た。

ドキドキする――
授業なんか頭に入らない。「ゆっ裕…何か顔近くない?」

「そぅ?咲意識し過ぎじゃない?」

裕が私の顔を覗き込みニヤリッと笑う。

「裕っわざとでしょ!?」
先生にばれないよう小声で言う。
「何がぁ何の事ぉ分かんないなぁー。ほらもっと近ずいて!教科書見えないじゃん!」

裕はそう言いながら私の頭をぐいっと裕の顔にちかずけた。

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