その声でいつか

空き教室を出て、チラリと見た時計の針は授業が始まってまだ20分しか動いていなかった。

あの女にせがまれて、昼休みにはあの教室に入ったから予定よりも時間が余ってる。


今更授業戻んのも面倒だし帰ろっかな。


でも、昇降口に向かう途中で、鞄が教室にあることを思い出す。

五限の授業は何だっけ、と考えて帰る事を諦める。

今俺のクラスは担任の授業を受けてるはずだから。


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