その声でいつか
割と若い担任は口うるさくなくて嫌いじゃないけど、絵に描いたような熱血教師でやたらと絡んでくるからあんま会いたく無かったりする。
『…最悪』
1つ溜め息をついて、図書室にでも行こうと昇降口をそのまま通り過ぎた。
一階の奥にある図書室は、その存在を知られてないんじゃないかってくらいに利用者がいない。
入って左側に並んだ2つの出窓。手前の出窓の縁に腰掛けて、窓を開ける。
春の近づいた3月。
入ってくる風が心地良い。
気だるい身体を完全に縁の上に上げて、目を閉じるとすぐに意識が途切れた。