死の投票メール
3→返信
「颯斗っ!時間まであと10分しかない!!」
時計を確認してみると、5:04だった。
「もう4分?! やばいな急いで返信しなくちゃ!!」
麻耶にせかされ、俺が急いでいると、急に妃月が笑い出した。
「…ははは! 颯斗、こんな茶番に返信するのか」
何で笑うんだろうか。
ピッ
───送信完了───
「? あぁ、命は助かりたいからな」
俺はメールを送信した後に返事をした。
「バカだなぁそんなの嘘に決まってるだろう」
妃月はまだ笑っていて、こんなものにメールを返すなんてあほらしいという顔をしていた。
「だとしたらとんでもない奴だぞ?! 学年規模のメルアドが流れているんだから!!」
「だからって学年全員が死ぬわけないだろ?」
「………!」
……確かに。
誰かに恨まれているとしても、学年全員が同じ奴に恨まれるのはおかしい。
しかし、メールを返さなくて、このメールが本物だったら……
考えただけでぞっとしてしまう。
周りを見渡すと、返信しようか迷っている奴らが多かった。
「……俺は本物だった場合を考えるとぞっとするから、メールに返信する。たとえ嘘だとしてもその時は、安心すればいいじゃないか」
妃月は驚いた顔で俺を見た。
.