シックスラブ
第3章..それぞれの歯車

クール vs お調子者


6限目は数学である。



まだ先生は来ていないが私は席に座っていた。



咲はダルいと言って一足先に帰ったのだ。



外はどんより曇り空で今にも雨が降り出しそうであった。




「…咲傘持ってたっけ?」




独り言のようにボソッと呟く。




ボーっとしていて気がつかなかったが咲が前の席にいなくて、剣山頭こと藤沢もいなくて准くんがもろ見える。




きゃー…准くんの背中だ。




今准くんは隣の席の短ランこと中山と話しているようだ。




「それにしても蓮くん大丈夫かね~サボリすぎじゃねぇ?」


「今日はそういう気分だっただけだろ」



どうやら藤沢も帰ったらしい。




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