シックスラブ

そうしていると横から准くんが呟いた。



「俺のノート見て」



そう言い私にノートが見えるようにずらす。



「で、でも…」


「大丈夫。この位置からは見えないから」




先生や他の人達には見えないようにしているらしい。




「ありがとう…ごめんね」




心の中は准くんの優しさに爆発しそうだったがそこは抑えノートを見て答えを移した。




書き終わり席に戻る。




「む……どちらも正解だ…」




予想外だったのが黙り込む先生。




准くんは席に着くなりまた机に顔を伏せた。




隣の中山は知らないうちに寝ていたらしくよだれを垂らしていた。





窓の外を見ると曇り空だった空は更に暗さを増し、雨が降っていた。





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