星に願いを
好きという気持ち
クリスマスイヴ前日。
街が赤と緑に染まる中、私は地元から少し離れたレストランにいた。
ドキドキしながら、ある人を待つ。
・・自分の気持ちを伝えるために。
地元から離れた場所にしたのは、このことが誰にもバレて欲しくなかったから。
「お待たせ」
ゆっくり顔を上げると、いかにも戦闘体制な綾香さん。
そう、私は綾香さんを呼び出した。
この前会ったときに、連絡先をもらった。
・・たくは気づいてないと思う。
「すいません、いきなり連絡して・・・」
「いいの。迷惑だったら、連絡先を渡したりしないわ」
向かい合わせに座り、コーヒーを頼む。