星に願いを
6章 新たなスタート
好きだった人
「・・・で、わざわざ報告するために呼んだわけ?」
クリスマスから数日後。
私と優輝は綾香さんを呼び、改めて別れないことを告げた。
「綾香、ごめん。俺・・まなじゃないとムリなんだ」
「どうして?もしかしたら、まだ優輝くんのことを引きずってるかもしれないのよ」
じっと私を見る。
「私も・・たくと一緒にいたいんです。優輝を想っていたことは、否定しません。でも・・・また人を愛するのはダメじゃないですよね?」
たくが私の手をぎゅっと握ってくれた。
たくを見ると、優しい笑顔。
私も自然と笑顔になる。