レモン・マジック



んー…
わかりやすいとことかに
置いてあれば
すぐ見つかるけど…



「おーい」
「ひゃっ、」
「あ、おどかした?」


後ろからした声の主は…


「紺野くん、」
「わりーな、人使い荒くて」
「いいよ。否定はしないけど」
「はは、アクエリ手伝うよ!」
「え、でも…」
「どうせ場所わかんねえだろ?」

まあたしかに…

「ん、ありがと」
「いえいえ」


やっぱ、紺野くんといると落ち着く。
さっきの失礼な彼とは大違いだ。


「ほら、粉はここな」
「ありがと」


それは端のロッカーの中に
閉まってあった。


「……って…あー!!」
「うおっ!なんだよいきなり」
「私聞いてないんだけど!」
「何を?」
「女子がいないってこと!」
「あ…バレた?」

こ、紺野くん…!
バレた?って…


「隠してたんだ!」
「いやいや、ただいないだけ」
「なにそれ。」
「女子が入っちゃいけないわけじゃねーよ。ただ元々いないから中々入ってくれないの」
「意味わかんないし」
「飯島が誰か連れてくれば女子二人になるだろ?って話」


またまた紺野くんは
ニカッと笑ってみせる。
連れてくればって…
そんな簡単な話じゃないし…

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