レモン・マジック
「ちょ、町田先輩たちが…!」
「鏡…!!あいつ何で…!」
紺野くんもかなり驚いている。
本当に何者…?
紺野くんは走れないから
歩いて先輩たちに近づく。
先輩たちは私達に気付いてない。
「鏡!!自分がしたことわかって…」
「あーったく、うるせーよ」
「んだと!!!!」
町田先輩が鏡に
殴りかかろうとする。
「町田先輩ダメです…!」
私の声が届いたのか
ハッとして町田先輩は
殴るのを止めた。
「魚月ちゃん…」
「皆さん…どうしたんですか?」
何この険悪な雰囲気。
空気が重たくて
誰も喋れない空間で
鏡がいきなり口を開いた。
「よお、変態ちんちくりん」
「な…!」
「てめえ、本当にマネージャーなのか」
「そう。なんか文句ある?」
「うるせえブス」
「ちょ…あんたねえ…」
あたしが一歩前に出ようとすると
私の前に紺野くんが立ちはだかる。
そして紺野くんと鏡は
にらみ合い始めた。