永遠の片想い

 方向感がないくせに、脇道に入たら、誰だって道に迷うよ!!


 「また。て、ゆうな!!」


 電話の向こうで怒る相手を無視しながら、あの周辺の地理を頭に思い浮かべる。


 けれど、私の頭に出てくる地理はヤッパリ、大きな道だけ。


 普段、行かないデパートだし、行っても国道を使うので、今大翔くんが、どこにいるのか、分かる自信がない…。


 「とにかく、何が近くに見える?」


 目印になるような、建物を探して貰わないと、始まらない。


 いざとなれば、お父さんに聞こう。
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