永遠の片想い

 あの辺りの地理を頭に浮かべ


 「じゃぁ。進行方向から工場は、右に見える?左に見える?」


 「右側。」


 工場が右側なら、デパートより、多分大翔くんの家が近いはず。


 「ねぇ。そこからだと、家の方が近いよ。」


 「まじで!!じゃぁ家に帰る。」


 そう言う、電話の向こうで、エンジンの音が聞こえて来た。


 「道案内よろしく。」


 方向音痴の癖にバイクの免許を持っている。きっと、車の免許を持っても、この方向音痴は治らないだろうなぁ。


 そんな事を考えながら、私は道案内をした。
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