永遠の片想い

 昼間も熱かったが、夏の夜は湿度が高くジメジメして、気持ち悪い。


 それでも、私は大翔くんが来るのを、1人で待つ。


 携帯で、時間を確認すると、あの電話から30分過ぎていた。


 俯いていた足元に、見覚えのある靴が目に入った。


 顔を上げると、そこには、心から心配そうな顔をした大翔くんが、立っていた。


 「ごめん。遅くなった。」


 それだけ言うと、静かに隣に座った。
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