アキバ特捜部!? 犬インフルぱにっく
やがて、9時を暫く過ぎて、

エレムは予想外の路地から突然現れた。

やはり犬は連れていない。

「ェレムさん……

 来たんですね」

ナツは少し残念そうな表情になる。

エレムは、ナツに向かって、

人懐っこそうな笑顔を見せた。

「《ライラ》さん。

 もう会えないと思ってマシタ……」

エレムは、

ナツをメイド名の《ライラ》で呼んだ。

ナツは首を振って、

少しだけ笑顔になった。

「ェレムさんも無事で良かったです。

 ぇと、ヘレムちゃんは?」

ナツが言うと、エレムは肩をすくめた。
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