籠目 籠目
いつもならそこで
目が覚めるはずだった。


けれど、今日は違った。


由美が前より一層
憎しみがこもった顔で
こっちに近づいてくる。


逃げ出したいが、
全く体が動かない。


子ども達は満面の笑みで
俺を見ている。


由美の手が俺の首に
差し掛かった。
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