籠目 籠目
夜九時。



一人で家の風呂を
使うのは怖いので、
今日は銭湯に行った。


誰かいると安心する。

顔を洗って、
鏡をのぞくと、
俺の後ろのほうに、
はっきりとは
わからなかったが、
誰かがいたような………


そのあと家にできるだけ
いたくなかったから、
ずっとお湯につかっていた。


< 65 / 200 >

この作品をシェア

pagetop