誓い。もう一度、大切な人を思って



その時は、
まだまだ子供で、

涼はこのような誓いの意味を、

理解することができなかった




だけど、有希は、


この誓いの本当の意味を知っていた




「じゃぁ、もし、
 涼は死んでいなくて、

 私が故障しちゃったら?」



「変なこと言わないの。

 何が故障だ」



「もし……

 もし……
 もし、あたしの目が見えなくなったら、
 
 私のこと、もう捨てちゃう?」



「ばか。捨てる訳ないだろ。

 もし仮に本当にそうなったとしても、その時は、

 オレが有希の目になってやる。


 一生」




涼の肩は、
有希の涙でずぶぬれになっていた



有希は、

これが嘘だとわかっていても、

将来叶わないことだと知ってても、

感動した




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