いつか、どこかで、誰かが望んだ永遠
一章 神々と魔族の戦い
 人類による文明が生まれる遥か昔。
 
 天から調律者として大地に息づく命を管理していた神々。
 
 そして、人智を超えた力。
 
 中には神と同等の力を持ち得る者まで存在した魔族との、
 星の存亡をかけた戦争があった。
 
 熾烈なる闘争は何十年と続き、命の殆どが尽き、星も疲弊しきり、
 神々でさえも諦めかけたが、寸での所で魔族の王を封じる事に成功した。
 
 だが、代償はあまりにも大きかった。
 
 完全に消滅させる事はできず、大地に封じざるを得なかったのだ。
 
 魔王の力の源でもある魔力は瘴気となって漏れ出し、大地に広がっている。
 
 魔王を封じ込めた、最後の一人でもある神は懸念した。
 
 傷も深く、長くはないと悟った神は、自分の力を人類に与えたのだ。
 
 時が流れ、この戦争が神話として語られる頃、
 再び、魔王の復活に伴い、魔族と戦えるだけの力を――。
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