“キス”のその後で…
「ねぇ…」



「ん?」



「伊織は…」



って、私…



なに訊こうとしてるんだろ…



伊織の気持ちは知ってるのに…



自惚れなんかじゃなくて、



昔っから変わってないコトくらい知ってるのに…



なんで今さら…



それ以上、言葉が続かなくて…



それ以上、訊くコトが出来なくて…



口を噤んでしまった私はキョトンとする伊織から逃げるようにパッと空を仰いだ。

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