回る回るくるくる回る
第4章‐体を育てる祭
桂『……死にたい。』


花『ちょっとちょっと、いきなりどうしたの?』


桂『だって今日って体育祭だよね?』


花『うん、そうだね。』


桂『という事は入学から既に2ヶ月以上も経ってるって事だよね?』


花『うんうん、そうだね。』


桂『……死にたい。』


花『だからなんでそこに行くの!?』


桂『別に僕が何処に逝こうと関係ないでしょ。』


花『いや、“逝く”じゃなくて“行く”だからね。“逝く”だとあの世にしか行けないからね。』


桂『相変わらずツッコミ体質だね、花丸木君。』


花『花村です。それで、なんで死にたいだなんて思ったの?』


桂『だって2ヶ月以上も経つのに僕に話しかけて来たのは君達だけなんだよ? 一体どういう事?』


花『そういう事。』


桂『死ね。』


花『こらこら、軽い気持ちでそんな事言っちゃいけません。』


桂『それなら大丈夫。心から言ってるもの。』


花『もっと駄目!』


桂『ちょっと我が儘(ママ)言わないでよ、花村君。』


花『これ我が儘?』


桂『それより佐藤君は何処行ったの?』


花『さぁ、てか、まだ学校に来てないと思うよ。』


桂『ふーん、あっ、噂をすれば……あれって佐藤君じゃない?』


花『…………』
< 17 / 34 >

この作品をシェア

pagetop