回る回るくるくる回る
佐『よっ、久しぶりだな、桂君。』


桂『本当、1ページぶりだね、佐藤君。』


佐『俺がいなくて寂しかったか?』


桂『ううん、邪魔だった。』


佐『出てないのに!?』


桂『うん、当たり前でしょ。だって佐藤君だもの。』


佐『それもそっか。あっはっはっはっは。』


花『……ねぇ、誰こいつ?』


佐『ベンジャミンです。』


花『いや、もう君は佐藤君だから。不動のエースだから。』


桂『でも、懐かしい響きだね。確か本名はスプリット・M・ベンジャミンだったっけ?』


佐『Sです。』


桂『えっ、スプリット・SM・ベンジャミンだったの?』


佐『Sだけです。』


桂『まったく、SなのかMなのかぐらいはっきりしてよね。』


佐『だからSだけです。』


花『……鬘君鬘君、そんな事よりさ、早く佐藤君の格好のおかしさに気付いてくれないかな?』


桂『桂ですけど。さりげなく間違えないでよね。それで、何がおかしいって?』


花『だから佐藤君の格好だってば。』


佐『んっ? 俺、何処か変か?』


桂『あっ、わかった。』


花『はぁ、やっとわかってく……』


桂『馬鹿だなぁ、佐藤君。殿様スタイルには扇子が必須なんだよ。』


花『って違うから! そこじゃないから!』
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