嘘で隠された現実(リアル)
いつも舞台袖から見ていたので、こういった場所で、観客として朱月達の演奏を聴くのは初めてだ。
「んじゃ、天音っちはアタシに見惚れちゃうかもね」
クルクルと髪を弄りながら、彗ちゃんは高い声でそう言った。
「うん、そうかも」
「‥でしょ?」
彗ちゃんは恥ずかしそうに、それでいて嬉しそうに笑った。
「おい、馬鹿言ってないでお前も準備しろ」
そう言って、瞬輝くんが彗ちゃんの襟を掴む。
「だーっ!だから掴むんじゃねぇよ!」
「それより、いいのか?」
「だから無視すんな!」
「お前の楽譜、見当たらないぞ」
「だからなぁ‥って、マジ!?」
途端に顔色を変える彗ちゃんが面白くて、私は不謹慎だと思いながらも、笑いを堪えることができなかった。
「んじゃ、天音っちはアタシに見惚れちゃうかもね」
クルクルと髪を弄りながら、彗ちゃんは高い声でそう言った。
「うん、そうかも」
「‥でしょ?」
彗ちゃんは恥ずかしそうに、それでいて嬉しそうに笑った。
「おい、馬鹿言ってないでお前も準備しろ」
そう言って、瞬輝くんが彗ちゃんの襟を掴む。
「だーっ!だから掴むんじゃねぇよ!」
「それより、いいのか?」
「だから無視すんな!」
「お前の楽譜、見当たらないぞ」
「だからなぁ‥って、マジ!?」
途端に顔色を変える彗ちゃんが面白くて、私は不謹慎だと思いながらも、笑いを堪えることができなかった。