嘘で隠された現実(リアル)
「お前は仕事をしろ」

そう言って、黒雨さんが玉の頭を押さえつける。

「そんで?世間話でもしにきたのか?」


玉が涙目で「痛いっ!」と叫んでいるのが可哀想だったが、俺はそれを止めることもせずに笑っていた。


「まぁ‥そんなとこですかね」


「ふぅん。いいぜ?玉、店閉めろ」


「「‥は?」」


俺と玉は、同時に声をもらした。

たっぷり間を空けたのに、声が揃ったことには驚きだ。


「ほら、早くしろよ玉」


「いや、さっき店開けたばかりですよ?」


「く、黒雨さん!何で店を閉める必用があるんすか!?」


「客来たら、ゆっくり話ができねぇだろ」


「そんな理由?」


俺は呆れてしまった。
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