嘘で隠された現実(リアル)
「凄いね!最初の曲と似てるのに、でも全然違う。時久(トキヒサ)くんってアレンジできるんだ」
「別に凄くねぇし。原曲を弄るだけじゃん」
不機嫌そうな彗を前にしても、天音は気付いていないのか、のん気に首を傾げた。
「えー?そうなの?でも、あたしは凄いと思うんだけどな…。確かに、1から作る作曲も凄いけど、それをより良く仕上げるアレンジも、同じくらい凄くない?」
天音にしてみれば、ただ正直な意見を述べただけなのだろう。
その発言が、どれだけ彗に衝撃を与えたのかなんて、僅かも気付いてはいなかった。
彗は、本当に努力家で、技術もある人間だ。
だが、周りにそれを認めてもらうことは、なかなかできなかった。
確かな腕を持っている彗だが、1から作る作曲はできない。
そのため、周りからは決まってこう言われてきたのだ。
「アレンジなんて、原曲があるからできるんじゃん。ただ原曲弄ってるだけだろ」
「別に凄くねぇし。原曲を弄るだけじゃん」
不機嫌そうな彗を前にしても、天音は気付いていないのか、のん気に首を傾げた。
「えー?そうなの?でも、あたしは凄いと思うんだけどな…。確かに、1から作る作曲も凄いけど、それをより良く仕上げるアレンジも、同じくらい凄くない?」
天音にしてみれば、ただ正直な意見を述べただけなのだろう。
その発言が、どれだけ彗に衝撃を与えたのかなんて、僅かも気付いてはいなかった。
彗は、本当に努力家で、技術もある人間だ。
だが、周りにそれを認めてもらうことは、なかなかできなかった。
確かな腕を持っている彗だが、1から作る作曲はできない。
そのため、周りからは決まってこう言われてきたのだ。
「アレンジなんて、原曲があるからできるんじゃん。ただ原曲弄ってるだけだろ」