吸血鬼達と戯れを
ろくに光の入らない部屋。

部屋中に巻き散る煙草の煙。

一人の男が椅子に座り、何か機械をいじっている。
画面には様々な町の映像が流れている。

部屋のドアが叩かれる。

「入れ」
「失礼します」

入って来たのは軍服姿の男。
腰に銃をぶら下げている。

軍服男は机の前に着くと敬礼をした。

「失礼します。例の女の行方が判明しました」
「…本当か?」

初めて男の顔に表情が浮かぶ。

「J‐18地区に居ます。門番が確認したようです」
「J‐18…。分かった。直ぐに捕まえろ」
「しかし、一つ気になる事が…」
「何だ?」

軍服の男が懐から一枚の写真を取り出す。
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