吸血鬼達と戯れを
町は地獄だった。

様々な所で叫び声が、悲鳴が、銃声が鳴り響く。

「なんだこれ…」

あちこちで火の手まであがっている。

「っち!」

狩野は一番近い西門へ向かう。

狩野の周りに吸血鬼が集まってくる。
それを刀で斬りながらひたすら西門に向かう。

前方に吸血鬼と戦っている誰かの姿が見えた。

「倉崎!」

倉崎がこちらを見ると、狩野の周りに居る吸血鬼を一体ずつ銃で撃って行く。

「倉崎!しゃがめ!」

狩野はそのまま倉崎に向かって刀を投げる。
倉崎の背後にいた吸血鬼にそれは刺さった。

「大丈夫か!?」
「そっちこそ!一体なんだ!?こんなに来るのは初めてだぞ!?」

二人の周りでも沢山の人達が戦っている。
戦えない人達はひたすら家の中で息を潜めるだけだ。
< 63 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop