吸血鬼達と戯れを
「おい、由井ちゃんは大丈夫なのか!?」

吸血鬼の数が減って来た時に倉崎が聞く。
狩野は無言で手紙を出す。

「マジかよ…」
「由井の居場所分からないか?」
「んな事言われても…。…見たな」
「何処だ!」
「分からない。何人かの男と歩いてただけだからな…。…ただ」
「ただ?」
「どう見てもあれは友達って雰囲気じゃ無かったな。あの方向は…南門だ!」
「南か…」

急に東門から爆発が起きる。
壊れた門から一気に吸血鬼がなだれ込んで来た。

「っち…。マジかよ!」
「やれやれ。今日は非番だと言うのにな」

二人の後ろから声がする。
後ろを振り向くと洞窟で会った土田と向田が立っていた。

「助けに来たぜ!…お前は本を仕舞えっての!」

土田が向田に向かって叫ぶ。

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