ふたりごと〜最後の夏〜
「すげぇ気になるんだけど。」
俺は香山に少しイラついた
口調で言った
「もしかして、
隠し事とか嫌い??」
嫌いとかじゃなく、
そういうのはしないタイプだし。
俺が香山に近付こうとした時、
屋上の扉が開いた。
「何やってんの??」
入ってきたのは、海だった。
「何でもねぇよ。」
「もしかしてデキたの??」
「ば〜か。そんなんじゃねぇよ。」
俺はそう言って、
屋上から出た。
とてもじゃないけど…
あそこには、いれなかった…
もし…
もし、あの時、
香山が優の気持ちを、
俺に伝えてたら、
どちらにしろ、
俺も、優も、
傷ついてたと思う…
俺はそんな事
考えてたんだ…