運命の人はお義兄様
私は一気に冷静になった。
私は何をバカなことを言おうとしたの?
まんまと騙されるところだった。
からかわれてるだけなのに、告白してしまうところだった。
"コンコン"
再び扉が叩かれた。
「…どうぞ?」
扉が開いた途端に男の子が姿を現した。
「静夏っ!!!」
その子は私の名前を呼び、私に抱き付いた。
その時少しだけ見えた絋希さんは、凄く驚いている様だった。
「会いたかった…。覚えてる?俺の事。小さいときよく遊んだんだけど…」
小さいとき?
「…こうくん??」
「そう!!幸平。久しぶり!!」
その子はニコッと笑った。