運命の人はお義兄様
絋希side
静夏と演奏できると知ったとき、嬉しくてたまらなかった。
嬉しすぎて、苦しんでいる静夏を見て抱き締めてしまったり、隼人に嫉妬して静夏にひどい態度をとってしまった。
静夏がもう自分のものかのように扱う自分が嫌だった。
そんな気持ちも静夏との演奏で吹き飛んだ。
最初は静夏の音に合わせようと思った。
でも、静夏と俺は周りの奴とは違う。
合わせようとしなくても、勝手に音が合う。
気持ちが繋がる。
優勝は静夏じゃなきゃ、ありえないとまで思った。