運命の人はお義兄様
『一つ考えられるのは、息子は詳しいことを知らされてへん可能性や。
勘違いしたかもしれへん』
「静夏の親が自分の親の会社の従業員を奪って、自殺に追い込んだと…!?」
『せや。それくらいしか考えられへん。
またなんかわかったら連絡する』
「あぁ。頼む」
狙いは静夏?
優さんの可能性もあるな…。
くそっ。俺はどう動くべきなんだ?
俺は何もできないのか…?
そんな時、再び隼人から電話がきた。
「どうした?」
『用はないんやけど、自分…落ち着けや』
……っ………。
『静夏ちゃんが絡んでるから、たぶん冷静になれてへん気がしてな。
絋希のすごいとこは、冷静なとこや。
今何をやらなあかんのか、わかると思うで。
ほな。また』
それだけ言うと隼人は電話を切った。
隼人には助けてもらってるばかりだな…。