運命の人はお義兄様
「お母さん、手伝います」
「あら、本当!?ありがとう」
俺は台所に向かった。
「そういえば、絋希くん。どうして泉さんの事知ってるの?」
「息子さんが同じ学校で、資料を見ていたら、偶々保証人にお母さんの名前がありまして…」
これはあくまで結果論にすぎない。
「そうだったの。幸平くんは、高校3年生だったかしら?」
「そうです。幸平さんと静夏ちゃんは知り合いなんですか?」
「微妙なところね…。小さい時に数回会った事があるけど、
こうくん、あっ…絋希くん程ではないわ」
優さんはフフッと笑った。
「…っ…!!!どうしてそれを!?!?」
「気付いたのは最近よ」
知らなかった…。
優さんとはあまり会った事がなかったはずだ……。