運命の人はお義兄様
そのまま2人とは別れ、家に帰った。
大好きなバイオリンも弾く気も起きず、ベッドに腰掛けていた。
いつの間にか朝になっていた。
私はだるい体を持ち上げ、1階に降りていった。
1階ではお母さんがご飯を作っているところだった。
「おはよう。ごめんね。今代わるから」
「おはよう。たまには私が作るから大丈夫よ」
「ありがとう。お弁当は自分で作るよ」
私がそう言うと、お母さんは心配そうな顔からいつもの明るい顔になった。
とにかく今はあんまり考えなくていいように、何かしていたかった。
お母さんの作ってくれた朝食を食べ、お弁当作りに取り掛かった。
作り終えてから気付く…。
1つ多いお弁当…。