運命の人はお義兄様


30分程みんなで話してみたけど、とてもいい人で本当に良かった。
啓太さんは弁護士をしているらしい。
背も高くてかっこいいから、きっとモテるんだろうなぁと1人で感心していた。


「ごめん。父さん、遅れた…」

いきなり背後から声が聞こえた。啓太さんはその声の方を見た。

「まったく、遅いぞ」

知り合い???私は何故か、振り返ることができなかった…。

「すみません、優さん。だいぶ遅れてしまって」
「いいのよ。絋希くんは部活で忙しいんだから」

…誰???

「いえ、約束していたのにすみません。あ、こちらが静夏ちゃんですか?」

私はいきなり名前を呼ばれ勢いよく振り返った。

「「あ!!!」」

なんと私の後にはマグカップの紳士な西城高生が…。

「あの時の子が静夏ちゃんだったんだ。よろしくね」
「…よ、よろしくお願いします?」
「あら!?私、絋希くんの事言ってなかったかしら」
「…うん」
「あら、ごめんなさいね。アハハ」

笑い事じゃないんですけど…。



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