運命の人はお義兄様


教室に入り席に座ると、隼人が話しかけてきた。
「御愁傷様」
「…最悪だ」
俺らは小声で話した。


「手首大丈夫か?」
「まあまあだよ。相手は西城大…きっと1年生でも東先輩は来ると思う」
「やっぱり来るかぁ…」
「隼人でも東先輩は大変だよね」
「俺じゃキツいかもしれないけど、絋希なら大丈夫」

今のでわかったかも知れないが、学校で話すとき、俺は表で…隼人は標準語で話す。


「絋希さん、隼人さん。今日練習試合があると伺いましたわ。、頑張って下さいね」
「ありがとう、天草さん」
「頑張るね、麗ちゃん」

流石。隼人だな。天草にまで手を出そうとしてやがる。
隼人はモテる。
それに来るものは拒まないタイプだから常に3人以上とは付き合っている。
俺には考えられない事だ。


「面倒くさくないのか?」
俺は小声で話しかけた。
「意外と楽しいでぇ。絋希も剣道とピアノばっかりやってんと、たまには女の子と遊んでみいや」
隼人はニヤニヤこっちを見ながら言ってきた。
言い返そうと思ったが止めた。
丁度チャイムが鳴り、担任が入ってきた。






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