運命の人はお義兄様


俺は今日練習試合の事を考えていた。
東先輩との試合…。手首・足の使い方、試合の進め方など
何度も試合を想像した。

剣道の事を考えていると時間が経つのが速い。
もう部活の時間になっていた。

「絋希。部活行くか!」
「あぁ。西城大何時ぐらいに来るんだろうね」
「もう来てるかもな」
俺たちは校舎から出て部室に向かう。

「藤田がめんどくせぇ」
「部長が居るんやし、なんもしてけぇへんやろ」
「だと、いいがな…」
部室に入り、剣道着…袴に着替えた。

「絋希。アップ行くか」
「あぁ。どれくらいやる?」
「周りに合わせる」

俺たちは素振りなどをしていた。
「よし。そろそ「平沢」
はぁ-。また藤田かよ。
「何ですか?藤田先輩」
俺は笑顔で振り返った。

「試合前に一本手合わせしようぜ」
「…わかりました」
クソッ。めんどくせぇ。藤田とやるより、隼人とやりて-よ。
「審判どうしますか?なしにしますか?」
「いや、審判つけてる。手首の調子見るから本気でこいよ」
「はい…」

俺は面をかぶった。





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