運命の人はお義兄様
私はバイオリンを弾くことにした。
この部屋からの夜景は綺麗で
明日の朝が楽しみになった。
転校するんだよね…。
楽しみだけど、朔と離れるのは凄く寂しい…。
…先生だけには転校の事言おう。
そんな事を考えてしまい、あの曲を弾く気になれなかった…。
私はベッドに倒れ込んだ。
不安でいっぱいな気持ちとは裏腹に、私に睡魔が襲ってきた。
私は重たい体を起こし、バイオリンを返しに1階に降りた。
「ありがとうございました」
私は啓太さんにバイオリンを渡した。
「いえいえ。音は大丈夫だったかい?」
「はい。最高でした」
「それは良かった。それとお風呂容れたから、入ってね」
「はい…お母さん?」
「どうしたの静夏?」
お母さんは首を傾げた。