運命の人はお義兄様
ふんっ。もう知らない!!
私が頬を膨らませていると
「ごめん、ごめん。静夏は初恋の君の事が好きすぎて、頭がいっぱいだったんだよね」
「そんなことないっ」
「じゃあ何で、何年も経った今新しい恋してないの?」
「…そっそれは…」
私は何も言い返せなかった…。
確かに私はまだあの子に恋している…
何故か忘れられない…
小さな頃の私の微かな記憶が
あの子の事を忘れさせてくれない…
あの夢に関係してるのかな?
「静夏。また妄想の世界に飛んでるから」
「妄想じゃなくて、考え事」
「ふ-ん。そろそろ時間だから、行くよ」
朔は理解してない私を引っ張ってどこかへ連れ出した。