運命の人はお義兄様
隼人さんの笑顔は無邪気な子供の様だった。
そういえば
あの子はちょっぴり大人びた笑顔だった…。
「隼人くんは私たちの1個上だよ」
「改めまして静夏です。よろしくお願いします」
私は軽く頭を下げた。
「よろしゅうな」
「さて、紹介も済んだし。行こっか静夏」
「え!!」
「待ってえや。もっと話したいわ」
隼人さんは私の腕を掴んだ。
「なら、朔と2人で遊んでください。私はこれから用事あるので…」
「静夏、バイオリン!?」
「うん。そうなの」
「そっかぁ。じゃあ、私も帰ろっ」
「2人とも俺は無視なんか?」
隼人さんが泣き真似をしながら言った。
「隼人くんは…無視。頑張ってね」
「ありがとっ。またね2人とも」
私は2人に背を向けて歩きだした。