運命の人はお義兄様
絋希side
やっと見つけることができた。
もう亡くなった祖母の従姉を見つけるのは
予想外に時間がかかってしまった。
記憶の端にあった…『美希さん』という女性
この人に会えば、あいつに会える…。
俺は急いで美希さんの家が在るであろう住所に向かった。
そこには見覚えのある真っ白な家が建っていた。
俺は迷わずインターフォンを押した――
「はい?」
予想外に歳をとった女性が出てきた…。
俺は間髪入れずに一礼した。
「‥!!絋希お坊っちゃま!!!…奥様」
その女性は俺の名前を呟くと、玄関の扉を開けたまま中へ入っていった。
少し経つと、奥から見覚えのある女性が出てきた。
「絋希くん…」
「…美希さん?」
「大きくなったわね」
と笑顔で言った美希さんを見つめた時
何かを思い出しかけた…。