運命の人はお義兄様
俺は大きなガラス扉の前まで来ていた…。
あと1枚…
そうすれば静夏のもとに行ける。
だがこれを開けてしまって良いのか悩んだ――――‥。
もし静夏が俺の事を思い出していなかったら………。
俺は立ちつくすしかできなかった。
「あなたたち2人なら…きっと大丈夫よ。それに静夏ちゃんの音色、恋してる音が出てるわ。
あなたたちがまだ一緒にいた頃みたいに…」
美希さんは俺の気持ちも静夏の気持ちも解っているようだ。
俺はそっと扉を開けた―――‥。
そこには昔2人で遊んでいた思い出の景色に
思い出じゃない成長した大好きな人がいた…。
俺は一歩踏み出した…。