運命の人はお義兄様
いつのまにかお父さんまで駆けつけていた。
「考え事してるのに手を切らないなんて凄いね。でも、怪我するかもしれないから気をつけてね」
「はい。ご心配おかけしました」
私は頭を少し下げた。
私はお父さんに聞いてみる事にした。
「絋希さんもご飯食べられますよね?」
「あぁ。今部屋に居るよ。手伝わせるかい?」
お父さんは冗談ぽく笑った。
「いえ。気になっただけですから」
「静夏、そのキャベツどうするの?」
お母さんにいきなり聞かれて私は一瞬固まった。
「……んと、スープに入れて誤魔化そうと思って…」
「やっぱり料理は静夏よね!」
「お母さんが教えてくれたんでしょ」
「でも今なら静夏の方が上手だわ」
「そんなことないよ。それよりもう少しでできるから、2人とも向こうで待ってて下さい」
私がそう言うと2人は仲良く戻って行った。