ばくだんスイッチ―いじめに対抗する「権力」―
時計の針よ、早く進め。でないとスイッチを押すぞ、と心の中で何度も思った。

私の願いもむなしく、針はゆっくりと進み、それどころか教師はチャイムが鳴っても少し授業をタイムオーバーさせて終わった。

教師が出て行く頃には私のスイッチを握る手は汗にまみれていた。

ああ、でもこれでやっと。

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