愛しき悪魔
「…戻りたい。」
「…は?」
小さい声で呟いたので聞こえなかったのか聞き返された。
「…お世話になりました。休ませてくれたみたいで、おかげさまで元気になりました!…それじゃあ。」
フラフラになりながら玄関らしき扉まで行く。
ガシッ!…ビクッ…
腕を掴まれ、体が震える。
「…ッ、離して!帰りたいの!!」
暴れるが掴む力が強く離れない。
「離して!!!」
喚く私に彼は冷たく言い放った。