愛しき悪魔
甘い幸せな時間を過ごしてたんだけど…、
「…いっ…ッ…」
…幸せすぎて、痛みを忘れていた。
「…ッ?…大丈夫か?」
「ん…へ…平気…ッ…」
笑って伝えたいけど、そんな状態じゃない。
「おま…どうした?…どうされた?」
背中をみられてる。
傷…みられたくない。
こんな…恥ずかしい傷。
自分で自分につけた傷なんだから。
「…嫌、大丈夫…だから。」
亜羅にむきあって背中を隠すように後退した。
「…嫌って、背中になんかされてただろ、みせろ。」
なめちゃいけなかった、亜羅は傷毅さんと違って鋭い人だから
何も隠せない。